自筆証書遺言とは

その名のとおり、遺言者自身が自筆で作成する遺言書です。費用もかからず手軽に作成できることが最大のメリットですが、作成方法が法律で定められており、自分でせっかく書いたものが方式不備で無効になる恐れがあります。

注意点

全文を自筆

遺言書の全文が自筆でなければなりません。一部でもパソコンや代筆があると無効になります。ただし、財産目録はパソコンなどで作成しても問題ありません。

日付の記載が必要

日付の記載がないと無効になります。仮にあっても「令和〇年〇月吉日」のような特定できない場合にも無効になります。

押印が必要

実印である必要はありませんが、押印がなければ無効になります。また、遺言書が複数枚にわたる場合には、同じ印鑑で割印(契印)も必要になります。

訂正方法も決まっている

訂正する箇所に二重線を引き、「〇字削除〇字加入」のように記載し、訂正印を押します。

公正証書遺言とは

公正証書遺言とは、証人2人以上の立ち合いのもと、公証人に作成してもらう遺言書です。自筆証書遺言に比べて手間はかかりますが、専門家である公証人が作成するため法的な不備の心配もなく確実性があります。また、原本は公証役場で保管されるため、紛失や改ざんの恐れもありません。

メリット・デメリットの比較

自筆証書遺言公正証書遺言
メリット・一人で気軽に作成できる
・費用がほとんどかからない
・方式不備で無効の心配がない
・紛失、偽造の恐れがない
・検認手続きが不要
デメリット・方式不備で無効になる可能性がある
・紛失、隠匿、偽造の恐れがある
・家庭裁判所の検認手続きが必要
・費用がかかる
・作成までに手間がかかる
・公証人と証人の面前で口述しなければならない

自筆証書遺言の保管制度

上記のようなデメリットの解消のために自筆証書遺言保管制度が創設されました。遺言書の原本が法務局に保管され、さらに遺言書の情報が画像データで管理されます。遺言書原本については死後50年間、遺言書情報については150年間保管されます。自筆証書遺言を選択されたお客様にはこの制度をお勧めしています。

以下に保管制度のメリット・デメリットをまとめます。

メリット・公正証書遺言に比べて費用が安い
・家庭裁判所による検認が不要
・全国どこの法務局からでも検索ができるため有無の確認が早い
・原本は法務局にあるため破棄や改ざんの恐れがない
・法務局の職員が方式不備の確認をしてくれる
デメリット・必ず本人が法務局に出向かなければならず代理人によって保管の申請をすることができない
・遺言を取り消したり、内容を変えたいときには保管しているものを撤回申請し、再度保管申請しなければならない
・全国の法務局から検索できるが、原本の閲覧は保管されている法務局にしかできない
・相続が発生した後でなければ検索できない
・相続人が遺言書の有無の確認を申請しなければならない(自動的に通知してくれない)

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